IVRC 2004 IVRC 2004
the 3rd Stage IVRC2005 団体部門 東京予選大会レポート

 2005年8月25日,東京お台場 日本科学未来館 1階 催事ゾーンにて,IVRC2005 団体部門の第3次審査 東京予選大会の審査が開催された.また今回は併催として,SIGGRAPH2005で展示した作品の凱旋展示や,メディアアート作品を集めたインタラクティブ東京というイベントも同じ催事ゾーン内で開催された.

 6月7日に,東京大学工学部一号館にて開催されたプレゼンテーション審査にて,書類審査を勝ち抜いた25作品の中からさらに勝ち残った10作品の展示公開が行われた.25日の東京予選大会当日は,昨年のファイナリストの電気通信大学,東京工業大学,北陸先端科学技術大学院大学に加え,奈良先端科学技術大学院大学,筑波大学,岐阜大学,京都大学,富山大学,東京大学と,9校10作品が2ヶ月の製作過程を経て,初めて展示公開された.また台風11号が東京に接近するなど,緊張と興奮がいりまざる,まさに嵐のような東京予選大会の幕開けとなった.

 東京予選大会には,審査委員会より委員長岩田洋夫(筑波大学),副委員長武田博直(株式会社セガ),大倉典子(芝浦工業大学),串山久美子(株式会社グロース),佐藤誠(東京工業大学),重信和広氏(日本科学未来館),関昌充(関特許事務所),塚本昌彦(神戸大学),土佐信道(明和電機),福本雅朗(NTTドコモ マルチメディア研究所),星野准一(筑波大学),守谷健弘氏(NTT コミュニケーション科学基礎研究所),山田林太郎(株式会社フロム・ソフトウェア)が出席し,審査を行った.それぞれ,バーチャルリアリティ研究分野の著名人やアーティスト,ゲーム会社といった,新しいデバイスや人に楽しみや面白さというものを提供する分野で一目おかれているそうそうたる面々である.

予選大会参加作品を体験する審査員たち.(左から塚本教授(神戸大学),山田氏(フロム・ソフトウェア),土佐氏(明和電機),串山氏(グロース))

 台風が接近している悪天候にも関わらず,朝10時のインタラクティブ東京・IVRC東京予選大会の開会とともに家族連れの来場者が現れるなど,朝から来場者数を重ね,25日だけで500人を超える一般来場客が見学を行った(二日間の展示で,来場者数は1300人を越えた).IVRC2005の東京予選大会に臨む学生たちも,初めての実機展示に不安と緊張の面持ちで開会を迎えたが,たくさんの来場者に戸惑いながらも,しっかりと説明やアピールを行い,展示を行っていた.今回は,プレゼンテーション審査とは違い,どのチームも緊張感を抱えて警戒しているというよりは,一生懸命展示を行ってお互いの作品を体験しあったり,褒めあうような場面が見られた.

 今年の東京予選大会は,前年度よりさらに完成度の高い大会となっていた.開会の時点ですべての作品が体験可能であり,多くの作品が企画書で実現するとしいたことのほとんどを実現するまでに至っていた.ゲームのシナリオから声優までこなしている作品もあれば,自分らで鉄骨を組んで暗室を作っている作品,医師のコスチュームに身を包み,巧みな話術で体験者の心を掴む作品などバラエティにとんだ作品があり,来場者の人気を博していた.

 中でも,プレゼンテーション審査を1位で通過した,奈良先端科学技術大学院大学のチーム「Team Shadow」の『INVISIBLE〜影を追う者〜』は,展示会場で動かすため,環境の違いにより準備段階では思うように動かず,前日の夜遅くまでかかって調整を行っていた.しかし,本番には調整が間に合い,プレゼンテーションでCGを用いた体験映像によって作品説明があったとおりに,考案デバイスが完成していて多くの来場者の関心をひいていた.ストーリーとしては,暗い空間の中から懐中電灯デバイスを用いてゴブリンを探し出し,掃除機デバイスを用いてそれを吸い込んで除去しようという内容になっている.特に,掃除機デバイスは背中に吸い込んだ物体を入れるバッグを背負うのだが,吸い込むほどバッグの重さが重くなっていくという,「無」から「有」を体感させるようなデバイスとなっており,審査員にも評判がよかった.

 このほかにもたくさんの面白い作品があり,一般来場者もバーチャルリアリティ作品のおもしろさ・楽しさを存分に感じていただけたように感じた.小さなお子様も,「僕これやりたい!」と意気込んで体験にくるほど熱をあげて楽しんでいた.台風が接近する日ではあったが,夏休み最後のいい思い出を提供できたと思うと,スタッフ冥利に尽きる.多くのメディアも取材にみえ,IVRCの注目度も高まっていることを感じた.

東京予選大会1位に輝いた『INVISIBLE〜影を追う者〜』.岩田審査委員長より賞状が授与されました. フロム・ソフトウェア賞を受賞した『BrainTouch - 脳コン -』.立野氏(フロム・ソフトウェア)からオリジナルメダルが授与されました.
表彰式にて壇上に登る参加者たち.

東京予選大会の結果
順位作品名チーム名大学名
1INVISIBLE 〜影を追う者〜Team Shadow奈良先端科学技術大学院大学
2球魂いよだま北陸先端科学技術大学院大学
3bubble cosmosscope+中村正宏筑波大学大学院
4Splash Fishing攻盾東京工業大学

- - - * - - - * - - - * - - - 以上,4作品が予選大会を通過し,本大会に進む作品となります. - - - * - - - * - - - * - - -


順位作品名チーム名大学名
5聴心器草もち電気通信大学
6BrainTouch - 脳コン -地下職人京都大学大学院
7超人ヌークヒッキーズ北陸先端科学技術大学院大学
8お座敷ベースボールFRT岐阜大学など
9DumptyRumpty - Have a great fall!-ダルマニア東京大学など
10遊び声素人vs玄人富山大学



協賛企業賞 株式会社フロム・ソフトウェア賞
作品名チーム名大学名
BrainTouch - 脳コン -地下職人京都大学大学院


東京予選未来観客賞(観客人気投票)
順位作品名チーム名大学名
1聴心器草もち電気通信大学
2BrainTouch - 脳コン -地下職人京都大学大学院

 また,審査当日には,IVRC2005の個人部門において,岐阜本大会で展示を行う作品の最終審査が行われた.審査は,募集時に集めた作品紹介ムービーと作品概要を元に,審査員たちによる協議の結果,本大会へ進む作品が決定した.どの作品も,ムービー提出の時点で作品がほぼ完成されていることが条件であったため,完成度を含め様々なポイントで優劣をつけていく形になり,審査は長時間に及んだ.


個人部門書類審査結果
順位作品名作者名大学名
1theStrings&藤木 淳九州大学大学院
2回転☆星齊藤 満多摩大学

- - - * - - - * - - - * - - - 以上,2作品が本大会で行われる個人部門審査に通過した作品です. - - - * - - - * - - - * - - -


 上記の東京予選大会通過の4作品と個人部門書類審査通過の2作品が,2005年10月28・29日に岐阜県 各務原市 VRテクノプラザで行われる,ファイナルステージ 岐阜本大会に参加する.次回は団体部門においては,仏国Laval Virtualの学生コンテストにてIVRC Awardを受賞した2作品も参戦となるため,すべての作品の今後の成長に期待したい.(文責・加護谷(広報))

IVRC 2005 IVRC 2005
主催:IVRC実行委員会( 日本バーチャルリアリティ学会 / 岐阜県 / 各務原市 )
お問い合わせ先

IVRC 2005